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Author:メシダ・イワン
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2008/12/03 09:10|

2.救急車 


(1.より続き)

駅員さんがすぐに連絡してくれ、周囲に緊張感が走ったのを感じた。
ソファの周囲が片付けられた。

すぐに救急車がやってきて、私は救急隊に問診されたり、血圧測定されたりした。
体温は37.2℃。
意識はあり、まだ動けたので、自分で担架に乗った。
ベルトで身体が固定されると、担架が動き出した。

私はこれから起こるだろうわけのわからない恐怖に、目をつぶった。





涙も出た。
音や風の感じで、廊下をものすごいスピードで、担架を押してくれているのがわかった。
ざわざわした駅構内を通った。
きっと、周りの人は何事かと思って見ていただろう。
そして、すぐに地上に出た。
目の端に、秋葉原・電気街のネオンがチラついた気がした。

救急車内に入った。
これで、一安心か・・・と思った。

しかし、急にさっきよりも息が苦しくなってきた。
もしかして、薬品や車内の機器、シーツなどから出ている化学物質に反応したのか?

救急隊員は必死に病院を探してくれていた。
母親も必死に、別の隊員に私の病気の説明をしてくれていた。
私の持病が「化学物質過敏症」とのことで、受け入れてくれる病院がなかなか見つからなかった。
数分後、対処療法でよければ、とのことでやっと病院が決まり、発車した。

そのころ、車内に乗り込んだ瞬間、いやな予感がした私は、次第に呼吸困難になっていた。
車内の空気を吸っていると、どんどん息苦しくなった。
「外気をください。窓を開けて!」
終いには、
「苦しい!降ろして!」
と叫んだ。
救急隊員の一瞬困惑した様子が伝わってきたが、その時私は、本気で救急車から降ろしてほしかった。

喉がイガイガして、肺が苦しい!
あまりの息苦しさに、目の前が白くなった。

ああ、私の人生はここで終わるのか。
あっけない。

後悔?
よくわからない。

「お母さん、手を握って」
急に生から離れてしまうかもしれない心細さを、母親につなぎとめてもらいたかった。
「大丈夫よ。握ってるから。大丈夫」

救急隊員が私に呼びかけた。
「外気を入れた酸素吸入をしてみますか?」
「くださぃ」
マスクを付けられ、酸素吸入を始めると、いくらかは呼吸が楽になった。

一方、シリアスな私とは裏腹に、母親は
「もうすぐ、病院ですね」
「よくご存知ですね」
「この辺、神楽坂でしょう。昔、住んでたんですよ。だいぶ変わっちゃって」
と、救急隊員と世間話。

そうこうするうちに、病院に到着した。
マスクをはずされ、降ろされた。


人気blogランキング(自然科学)へ参加中!やっと病院に到着、ところが・・・




2006/11/20 19:02|化学物質過敏症と私TB:0CM:0

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