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2008/12/03 09:39|

ニコラウス・コペルニクス (地動説を提唱:1473-1543)  


「“コペルニクス的転回”による精神革命」


コペルニクスは、1473年にポーランドで裕福な商人の家に生まれた。

父親を早くに亡くしたが、教育熱心な司教のおじのおかげで、当時のヨーロッパ文化の中心だったイタリアに、約10年間留学。
ボローニャ大学で教会法を学んでいたが、天体観測にも興味を持った。




 


コペルニクスが留学したころのイタリアは、ちょうどルネサンス(文芸復興)の最盛期だった。
つまり、古い考え方が問い直され、新しい考えが次々に打ち出されていた時期だったのである。

このような知的雰囲気の中で、紀元前300年ごろのギリシアの天文学者アリスタルコスの書いた本を、コペルニクスは読んだ。
そこには、

「太陽が地球の周りを回るのではなく、地球が太陽の周りを回る」 

と書いてあった。





現代の私たちの感覚からすれば、当たり前のこと。
しかし、当時はギリシアの天文学者・プトレマイオス(紀元150年ごろ)の「天動説」、すなわち、

「地球の周りを太陽や惑星が回っている」 

が信じられていた。

これは、地球(自分)が宇宙の中心にあると考えた方が、人間の自尊心が高められたからだろう、と竹内博士は考察している。
この「人間(地球)が宇宙の中心」との価値観・思想は、当時の科学者たちが、なかなか超えられない壁だった。



コペルニクスは、ポーランドに戻った後、医者として生計をたてた。
さらに、おじが亡くなってからは行政にも携わった。

それらの業務の間に、惑星と太陽の運動の問題、すなわち
「天動説」と「地動説」を

「どちらの方がより単純であるか」

という立場から考えてみた。


すると・・・
「天動説」では、複雑になった惑星の軌道が、
「地動説」では、惑星は太陽を中心とした円運動で説明できたのだ。


水星や金星が地平線近くに見え、明け方や宵にしか見えない理由。
火星、木星、土星が逆行する理由。

それらが、「地動説」では単純明快に証明できたのだった。

(詳しく書きませんが、これらの運動を無理矢理「天動説」に当てはめて考えると、本当に面倒な軌道になるようです。)





しかし、コペルニクスは理論の発表には慎重だった。
当時の思想の流れからいって、この理論を発表すれば、迫害されることは必至だったからだ。

1530年ごろ、60歳近くになって、やっと論文をまとめた。
その論文の写しはヨーロッパの学者の間で、密かに回覧された。

熱狂的に支持する人もいれば、徹底的に批判する人もいたが、プロイセンの数学者・レティクスは論文に感激し、コペルニクスの最初の弟子となった。
さらにレティクスは、コペルニクスの理論を紹介した解説書を出版。

この本を読んだローマ法王は、その価値を認め、コペルニクスの全論文をそっくりそのまま出版するようにすすめてくれた。

こうしてコペルニクスの「天体の回転について」(全6巻)は、出版された。


***

竹内博士(本文)より

のちに哲学者カントが表現したように、コペルニクスは、「コペルニクス的転回」によって、地球から宇宙の中心としての位置を奪い去り、それを太陽へ移動した。

これは当時の人々の、神が創造した唯一無二の地球という価値観を変化させた。
さらに宗教観や哲学も変え、近代的な精神への脱皮を促すものであった。

今日では太陽は宇宙の中心としての位置を追われ、直径10万光年のわれわれの銀河系の中心部から約3万光年も離れた、ごく平凡な恒星と考えられている。
この銀河系すらも、宇宙の中心ではない。


宇宙の真理により深く迫れば迫るほど、われわれの自己中心的な考え方はよりうすれてくる。




参考文献:「宇宙は科学の宝庫」竹内均、ニュートンプレス、2002年


(感想)

偏見を捨て去り、「どちらがより単純か」との問いかけから出発したコペルニクスに、研究者としての、基本的でいて最も大切な姿勢を学びました。

また、師のために奔走し、ローマ法王にまでOKを取り付けた弟子・レティクスの姿に感銘を受けました。

ローマ法王って、人によっては(?)柔軟なんですね。

そして、竹内博士の言葉「宇宙の真理により深く迫れば迫るほど、われわれの自己中心的な考え方はよりうすれてくる」は、すばらしいです!
私も、もっと宇宙のことを知ろうと思いました。
また、学校教育や生涯学習での「天文学」が生徒や人々に与える、すばらしい影響の可能性も感じましたよ。


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2006/05/21 20:16|すごい科学者たちTB:1CM:1

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#|2006/05/24(水) 12:37 [ 編集 ]

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地動説地動説(ちどうせつ)とは、地球が動いている、という学説のこと。ニコラウス・コペルニクスが唱えた。天動説に対義する学説である。太陽中心説ともいうが、地球が動いているかどうかと太陽が宇宙の中心にあるかどうかは厳密には異なる概念であり、地動説は「Heliocen
天文・宇宙を知る|2007/07/27(金) 06:16

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