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2008/12/03 08:53|

晝馬輝夫 (浜松ホトニクス社長)   その2「人類未知未踏の領域を追及する精神」 



浜松ホトニクスは、世界初のテレビ受信に成功し、「テレビの父」と言われた高柳健次郎の弟子らが創業した会社です。
わずか3人の社員からの出発でした。

***


日本が今まで最もよくなかったのは、物真似するんだったらトコトンまでやればよかったのに、そうでなかったことです。
「物真似するならトコトンまで」を言い換えると、「本当のことは何だ」ということを追求することです。

要するにサイエンスのところまで真似れば、その中から日本独自の産業が生まれたに違いないのです。








産業界が「本当に新しい知識を追いかけるんだ」ということに燃えていれば、そこへ入ってくる従業員たちも「ベルトコンベアに乗っかって、教わった通りにつくればいいんだ」という意識は消えるはずです。



新しい産業は「情熱」がつくる

空気力学や構造学が生まれたのは、人間が空を飛んだずっと後のことです。
蒸気機関を発明したジェームス・ワットは、沸騰してフタがパカパカ持ち上がるヤカンを見て、「蒸気というのはパワーがあるんだな」と気付いたそうです。
自動車の大衆化に成功したヘンリー・フォードにしても、「ガソリンを燃やせばパワーが出るんじゃないか」という発想がガソリンエンジンを生んだわけで、その理論は後から整備されたものでしょう。
学問がなければできない、などというのはうそです。
私の知る限り、理論からできあがったものは原子爆弾だけです。



これからの企業や責任ある経営者は、新しい市場や産業ができたとき、「お金儲けの手段ができた」と言って喜んで、思考を停止してはいけません。
もう一歩突き進んで、
「新しい市場や産業は、人類に対して新しい生き方を与える。すると、今までにない新しい価値観が生まれる」
という企業の使命に気付かなければなりません。

(ヒルマ・リング)
新しいサイエンス→新しい科学→新しい技術
↑                  ↓
新しい価値観         新しい応用
↑                  ↓
新しい生き方← 新しい産業 ←新しい市場

わが国は結果としてモノは増えてお金持ちになりましたが、生活が豊かではありません。
産業は、人類にとって新しい生きざま、新しい価値観をもたらすものでなくてはならないと考えます。
そうしたところから、新しいサイエンスが芽生えてくるものと思います。


参考文献::晝馬輝夫 / 『 「できない」と言わずにやってみろ!』・イースト・プレス・2003年


***

(感想)

「新しい産業が、新たな価値観を生み、そこから新たなサイエンスが生まれる」、何てことは、考えたこともありませんでした。

「人類未知未踏の領域の真理を追究する」サイエンスは、ほとんど「人間の尊厳」と同義だとは思っていましたが、そこから、新しい産業が生まれ・・・と循環していくとの考え方を新鮮に感じました。
2006/02/21 09:24|すごい科学者たちTB:0CM:1

コメント


(コメント0ではさびしいので、管理人の父親の感想を代筆します。)

自分は40年間、精密部品の製造業に携わってきました。
自分の若いころは自分も含め、上司の「命令」で人が動きましたが、今は命令だけでは人は動きません。
また、最近の経営陣は、「利益を出せ」としか言わなくなり、利益にばかり追い立てられる社員たちは、「やる気」を低下させています。
言われたことをやっていればいいや、という態度です。

自分は管理職を長くやってきた経験から、今の時代に必要なのはまさに、社員たちの「やる気」を引き出すような経営方針だと思っています。
あの日産を立て直したゴーン氏は、「コーチング」という手法で、現場の社員たちの意見をよく聞きいれ、成果を褒め称えることでやる気を引き出し、会社を活性化させた、と聞いています。

自分は定年までもう間もないですが、コーチングの手法を学び、また、晝馬氏のように情熱を持って部下を指導し、会社を活性化させていきたいと思っています。


***

数年前「自分が今がんばっても、もう定年になるから、むなしいな〜」と、燃え尽きそうになっていたのが、嘘のようだね。
がんばれ、オヤジ!
(イワンより)
イワンのパパ #-|2006/02/24(金) 22:41 [ 編集 ]

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